あれっ?って違和感を感じた法華堂の話
こんにちは、Kawara王子です。
昨日も今日も雨でゴールデンウィーク明けてから全く仕事が進みませんよ。どんどんどんどん仕事の工程がノビノビになって行ってます。まあ天気だけはどうしようもないんでしょうがないって割りきってますけどね。
ゴールデンウィークに行ってきた奈良で面白い建物を見たんで知ってる方もいるかとは思うんですけど、紹介しますね。
昨日のブログに書いた東大寺大仏殿の大きさに度肝を抜かれた後、そういえば二月堂って見たことがないなと思い、大仏殿の東にある法華堂と二月堂を見に行ったんです。一緒に行っていた義父、義兄とまずは法華堂にある仏像を見てそれから二月堂へ行こうと法華堂の横を歩いていた時にふと法華堂を横から見て凄い違和感があったんです。
なんか屋根が気持ち悪い!
(国宝法華堂の屋根を気持ち悪いっていうのも失礼ですが)
なんか無理やりな感じがしませんか?普段屋根ばっかり見てるからかもしれないですが、すごく気持ち悪いんです。(度々失礼です)
義父と義兄は特に何も気にならないらしく素通りだったんですが、どうも気になったんでスマホでチャチャと調べてみると、ボクの違和感を解消するドンピシャな答えがありました。
これとこれは元々別々の建物だったんです。
左が正堂と呼ばれる堂で奈良時代(740〜747年)に建てられ、右の礼堂と呼ばれる堂が鎌倉時代(1199年)に建てられたんです。
そして同じく鎌倉時代(1264年)に二つの堂をくっつける感じで新しい屋根が増築されたんです。
わかりやすく絵を描いてみました。
元々はこんな感じで二つの堂が離れて建ってたんですね。それが1264年に二つの堂をくっつけて新しい屋根を無理やりな感じでくっつけたんですね。
こうなりました。
グーグルマップで見てくださいこんな屋根になってますから。
下から見ると二つの堂をくっつける前の屋根の隅木、垂木、木製の大きな樋が残ってるのを見ることができます。
北隣の二月堂から見ても奈良時代の正堂の棟の向こうに鎌倉時代にくっつけた棟の鬼面鬼瓦が見えるのが面白いです。
その当時の大工さん、屋根屋さんが苦労したんやろうなあって考えると妙に親近感が湧いてきてちょっと嬉しい気持ちになった法華堂の話でした。