屋根の上での役目を終えた鬼瓦も使ってもらえると嬉しいです。
屋根の上での役目を終えた鬼瓦も使ってもらえると嬉しいです。
本来屋根の一番高い所などに魔除け、厄除けの為に付けられる鬼瓦。屋根の上での役目を終えて屋根の上から下ろされた鬼瓦を見かけたことがありますか?
鬼瓦は、棟の末端に付ける雨仕舞いの役割を兼ねた装飾瓦で、同様の役割を持つ植物性や石、金属などの材料で葺かれた屋根に用いられるものを「鬼板(おにいた)」というが、鬼面が彫刻されていない鬼瓦も鬼板という。一般的に鬼瓦といえば、鬼面の有無にかかわらず棟瓦の端部に付けられた役瓦のことをいう。
鬼の顔を彫刻したものから、シンプルな造形の「州浜(すはま)」や「陸(ろく)」と呼ばれるものや蓮の華をあらわしたもの、また、家紋や福の神がついたものなどがある。
ルーツはパルミラにて入口の上にメドゥーサを厄除けとして設置していた文化がシルクロード経由で中国に伝来し、日本では奈良時代に唐文化を積極的に取り入れだした頃、急速に全国に普及した。寺院は勿論、一般家屋など比較的古い和式建築に多く見られるが、平成期以降に建てられた建築物には見られることが少なくなった。 鬼瓦を作る職人は、鬼師と呼ばれる。
通常は屋根の葺き替え工事の時などに屋根の上から降ろされて他の瓦と同様に廃棄処分することが多いのですが、古いお宅の鬼瓦や瓦に想い、愛着のあるお客さまは廃棄処分せずに庭や玄関先に飾られていたりすることがあります。
以前屋根の葺き替えをさせていただいたこちらのお客さまは「鬼瓦の袋の模様がかわいいから」と玄関横に置いていただいてました。
ボクの地元の曽根天満宮にも迫力あるいい顔の鬼瓦。
基本的に鬼瓦は下から見た時に鬼の顔が見えやすいようにデザインされているので、屋根から下ろされて地面に置くと下を向いたようなります。
屋根の場所によって鬼瓦にもいろんな形があります。(曽根天満宮)
鬼の顔以外にも紋入りなど様々な模様の鬼瓦。(曽根天満宮)
特に歴史的に価値がある鬼瓦でなくても、由緒ある鬼瓦でなくても魔除け、厄除けとして家を神社仏閣を屋根の上から守り続けてきた鬼瓦が屋根の上での役目を終えて処分されずに飾られたり、保管されたりするのを見かけると瓦に携わる仕事をしている者としてすごく嬉しくなります。
別に魔除け、厄除けの意味がなくても庭や玄関などに置いているだけでちょっとオシャレじゃないですか?
ガーデニングで飾りなどに使ってもなかなかいい感じになりますよ!