兵庫県加古川市の播州瓦工業株式会社 岡 公司 Kawara王子のblog

あなたに伝えたい瓦ない想い。兵庫県加古川市の屋根工事店 播州瓦工業株式会社のKawara王子こと岡 公司です。瓦の価値を伝えるためにブログ、Facebbok、Twitter、Instagramで発信してます。

塀瓦は目の前に瓦を観ることができるのでオススメ!

こんばんは、Kawara王子です。

 
昨日からゴールデンウィークを満喫するために奈良へ旅行に来てますが、もちろんボクの目的は古い瓦、楽しい瓦を満喫することにあります(笑)
そんな昨日は唐招提寺にある珍しい鬼面鬼瓦のことを書いたので、今日は昨日と同じく唐招提寺で見つけた古い塀瓦のことを書きます。
 
↓昨日のブログ
 
塀の瓦をオススメする理由として、屋根の上に使われている瓦とは違い、塀の瓦は目の前に瓦を観ることができることが多く、より瓦の質感がわかるので、新しい瓦と古い瓦の違いがわかりやすく、大袈裟かもしれませんが歴史を目の前で感じることができるんです!
 
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例えば↑この写真の塀に使われている丸い瓦は、唐招提寺の中にある開山堂の塀瓦です。開山堂の建立は江戸 元禄時代で明治14年(1881年)に現在の位置へ移築され、老朽化を受けて平成25年(2013年)に改修工事が行われたそうで、その改修工事の時に塀瓦が改修されたかどうかはわからないのですが、この写真の右と左の瓦を見比べてみると、明らかに丸い瓦の形、大きさや瓦に書かれている「唐招提寺 律」という文字が違いますよね。おそらく左の瓦は開山堂の建立時、元禄時代の瓦で右の瓦は移築された明治時代の瓦ではないかと思います。
屋根の上の瓦でも古い瓦と新しい瓦が混ざっていることがあるのですが、屋根の上ではなかなか見ることができません。
塀の瓦だと目の前に瓦があるんでこの写真のようにはっきりと古い瓦と新しい瓦を見比べることができて瓦の歴史を感じることができます。
 
なぜこんな風に古い瓦と新しい瓦が混ざるかというと、これはボクの想像ですが、塀の瓦は手の届く高さにあります。とういうことは何か物を運ぶ時などに物が瓦に当たって瓦が割れたりすることがあります。人が誤って割ってしまうこともあるでしょう。そうするとその割れた瓦だけ新しい瓦と交換することになりますよね。
屋根の上の瓦だと屋根の上に上がって瓦を交換するので手間がかかりますが、塀の瓦だと特に梯子を使うことなく簡単に交換できるのでその都度いろんな時代の瓦が混ざっていくんだと思います。
特に歴史のある古い塀には江戸時代と現在の瓦が混ざって使われていることも珍しいことではないんです。
 
歴史的に価値のある建物を観るのも楽しいですが、そんな建物の周りに塀があればその塀に使われている瓦をじっくり見てみるのもオススメです!
 
こんな瓦の楽しみ方ってなかなか面白いでしょう?