瓦に大きさの違いがあることを知ってますか?
今年の梅雨は普段の梅雨より雨多いんじゃないからって感じてる今日この頃です。
ちょっとマニアックな話でなかなか瓦に興味のある人しかわからないかと思いますが、瓦に大きさの違いがあることを知ってますか?
別に知らなくてもいいんですけど、知ってたらちょっとした自慢になるかもしれないんで覚えておいてもいいかなってブログです。
普段目にする瓦は53版か56版
普段ボクがFacebook、Twitterなどで屋根の上からの投稿をしている時に写っている瓦は53版か56版と言われるサイズで、現在一般てきに使われているサイズの瓦です。
この写真を加工してて思ったのは、ひょっとして日本一屋根の上でインカメしてるのってボクなんじゃないってこと(笑) これから「日本で一番屋根の上でインカメする屋根屋」って名乗ろう!
このブログのヘッダー画像にも使っている背景の瓦は53版です。
そのサイズは
53版が全長305mm 全幅300mm
56版が全長295mm 全幅290mm
53版と56版は全長、全幅ともに10mmの違いなんで見た目にはほぼ同じに見えます。
ではなぜ53版、56版と言うサイズなのかというと、
53版は1坪(約3.3㎡)の面積に53枚必要で、56版は1坪(約3.3㎡)の面積に56枚必要だからなんです。
この二つのサイズは先程書いたように全長、全幅で10mmしか違いがないので屋根を見上げても全く違いはわかりません。わかるようになったらプロです。
小さい屋根には小さい瓦を使います。
この二つ以外にも60版、64版、80版などのサイズがあってそれぞれ違った用途で使われます。例えば今日の午前中に屋根の修理の打ち合わせで見に行かせてもらった神社の屋根はおそらく64版かな。
なんとなく普通より小さい瓦が使われているのがわかりますか?
極端に小さい屋根に普通の大きさの瓦を使うと屋根が野暮ったいというか、アンバランスな感じになってしまうことがあるので、見た目のバランスを重視して極端に小さい屋根(お堂や茶室など)には60版や64版の瓦を使うことが多いです。
門や塀にはさらに小さい瓦を使います。
さらに門や塀などには80版の瓦を使うとこが多いのですが、これは家の屋根に使っている瓦と同じ大きさの瓦を門や塀に使うと門、塀越しに家の屋根を見た時にバランスが悪く見えてしまうので、わざと門、塀に小さい瓦を使うことで遠近法でバランスをとっているんです。
先週お邪魔した広島県福山市の下宮さんのご実家の門、塀は80版でした。
このように瓦は使う屋根や門、塀などの大きさによって使うサイズがいろいろあるんで、見比べてみるのを面白いですよ。
以上、日本で一番屋根の上でインカメする屋根屋でした。